金融機関の担当者は、“本部へ説明できる材料が欲しい”というのが本音です。

リスケジュール企業がリスケを継続する場合、前回までの計画の進捗状況と今後の黒字化への道筋をしっかりと示さなくてはなりません。その際、1年経っても目に見えた改善ができていないと、金融機関は「抜本的な策を講じて欲しい」と迫ってくることが多いと思います。それは、債権保全(貸出金や売掛金などの回収を確実にするための方策)へと頭を切り替えるためです。

債権保全の大きな柱としては、下記の3つが挙げられます。

1.資産売却(本社、遊休不動産、工場など)
2.資本提携(M&A、大手の傘下へ)
3.社長の交代

これらを迫られるということは、ギリギリのところまで企業が来ていることを示しています。多くの中小企業において社長はそこまでの危機意識がなく、気づいた時には身動きできなくなってしまうのです。