ある小売業者の例を紹介したいと思います。

こちらの企業では、売上アップを第一目標に20年近く事業を行ってきました。しかし、売上は毎年増加しているものの、利益率が低いためほとんど利益が残らない収益体質になってしまっています。また、それに伴い借入金が適正規模を上回る状況になり、返済負担から財務収支が悪化し資金繰りが苦しくなっていました。

以上のことを鑑みると、こちらの企業は売上が「拡大」したのではなく、言わば「膨張」しただけなのだと思います。こういった状況に陥ってしまった理由としては、運転資金の管理ができず借入金が増加し、財務収支の悪化から資金繰りがひっ迫したことが考えられます。こうならないためには、資金繰りの予定を考え、借入の調達と返済をしっかりと認識することが重要です。