中小企業においては、実地棚卸をするのは決算のタイミングだけという企業もあります。しかしそれでは、決算を締めてみないと粗利率も分からず、決算で初めて赤字に気づくことになってしまいます。その結果、資金不足に対する借入を繰り返してしまうのです。

本来は利益率アップのために手を打たねばならないのですが、資金繰り予定が無いと、ただ単に借入するだけで問題を先送りしてしまいます。そしていつしか借入過多となり、金融機関から継続支援を得られない状況に陥ってしまうのです。

企業がきちんと資金繰り予定を立てていれば、借入が予定調達額を上回った場合、それを課題として認識することができます。そして、その原因を考えることができるのです。

このことからも、資金繰り予定を立てる重要さが窺えると思います。