企業の資金繰りには「波」というものが存在します。ここでは、回収と支払に分けて考えていきます。

まず回収については、当然ですが毎月の売上には多寡があり、また取引先ごとに回収条件も異なるため、回収額は年間を通じてバラツキが生じます。不動産賃貸業など一部を除いて、安定して推移することはほぼ無いと言えます。

一方、支払いについては、仕入は売上に連動して発生するものであり、製造等のリードタイムを勘案して仕入れ、その企業の支払条件で支払がなされます。ほとんどの企業では、この買掛金の仕入支払も、1年を通じて大きく変動します。また、固定費の支払はほぼ毎月一定で発生しますが、消費税の納付月などで多少の動きがあります。

このように、回収と支払それぞれに「波」があるのが一般的であり、これが年間を通じて企業特有の資金のトレンドになっているのです。